この記事を書いた人
移住コーディネーター
プロフィール
手塚 さや香
さいたま市出身で、東京や大阪、盛岡で働いたあと、東日本大震災後に 釜石リージョナルコーディネーター〜釜援隊〜 という復興支援の組織で活動するために2014年秋に釜石に移住しました。
2025.1.29
先日、東北で活動する移住コーディネーターなどを対象にした
「移住支援者向けワークショップ」に参加してきました。
このワークショップは、Fw:東北 Fan Meeting 東北暮らし発見塾の特別企画として実施され、
ローカル界隈でおなじみ「ソトコト」編集長の指出一正氏をメイン講師に迎え、
関係人口や二拠点居住について考える2日間のプログラムでした。
会場となったenspaceには、
岩手・宮城・福島・秋田の各県から移住コーディネーターや自治体担当者など、
約20名が集まりました。
プログラムは、
指出氏の近著『オン・ザ・ロード 二拠点思考』をベースに、
講演やパネルディスカッション、グループワークなどが展開されました。
グループワークでは、
本の読み解きから始まり、二拠点居住や関係人口、移住など
地域と都市住民とのかかわりについての理解を深めていきました。
特に印象に残ったのは、
2日目に行ったカスタマージャーニーマップの作成です。
参加者それぞれが地域の関係人口の「ペルソナ」を設置したうえで、
行動や心理を時系列で整理し、
地域側で必要となるアクションを具体的に考えていく作業は実践的でした。
私たちのグループは福島県の川内村をテーマに考えました。
川内村にはまだ行ったことがないのですが、メンバーともすっかり仲良くなり
村にもとても興味が沸いてきたので、このWSをきっかけに足を運んでみたいと思いました!
日ごろ、
移住を考えている方やワーケーションプログラムで釜石に来る方と接する機会がありますので、
この学びを今後の実践に活かしていきたいと思います。
最後に、このような学びの場を提供してくださった復興庁、受託者・エイチタス/講師の皆様、
そして共に学んだ参加者の皆様に感謝申し上げます。
【講師のお話の中で気になったポイント】(独断)
・中越地震の被災地・山古志ではDAO、NFTを活用したコミュニティが活発
・(地方への)保育園留学がアツい
・教育移住はもっと盛り上がりそう
・カフェ、コワーキングなどの「やわらかなインフラ」(指出さん)がある地域に人がつく
・シェアビレッジで知られる秋田県の五城目町では、豪雨災害復旧復興にも関係人口の力が役立っている
・イノベーション人材は、あそび(趣味、余白)でかかわる土地を選ぶ
・関係人口を増やすフェーズの初期は、イノベーション人材に徹底的にリーチするという手もある
・都市は、かつてのような「人種のるつぼ」でなくなりつつあり、イノベーションを起こせる人材が今後枯渇してくる
・関係人口に取り組む自治体は、ゴール設定/指標 に工夫が必要
「数」「質」ではなく「粒」=個 のパーソナリティが大事
・地域の状態(フェーズ)によって、そこにフィットするパーソナリティは異なる
・今後、「移住」「関係人口」も国の観光施策の下に紐づいてくるかもしれない
ーーといったところです。
たぶん参加者以外は「何言ってるか分からない」という感じだと思いますが、
指出さんの『二拠点思考』を読むと分かる部分もあるので、
興味のある方はぜひ本屋さんで探してみてください!