釜石ラグビーが発してきた希望の熱を次の世代へ~市民百景~
「会場に溢れる笑顔、やむことのない歓声、多くの記憶と思いをとどめたスタジアム。あの雰囲気を作り出した釜石というまちを知りたかった。」と話すのは大阪府出身の竹中伸明さん。
2019年9月25日に行われた試合をテレビで観戦し「いつか必ず鵜住居に」の思いを抱き、2020年の木製ベンチのペンキ塗りのボランティアで初めて釜石に来訪。その後2度のボランティア活動を経て「大きな感動と勇気をくれた釜石ラグビーに恩返しがしたい」と釜石で活動することを決意しました。
現在は、地域おこし協力隊「ラグビー普及コーディネーター」として活動する竹中さん。
その業務はラグビー体験会の企画運営や観客にスタジアムでの思い出を発信してもら「スタジアムフォト企画」、2023年9月に行われた姉妹都市とのラグビー交流に関するクラウドファンディングの運営など多岐に渡ります。
2年にわたる釜石生活で、竹中さんが感じる釜石ラグビーとは。
「釜石で初めてラグビーの試合が行われてから65年・23000日以上が経過する中で、日本選手権7連覇の偉業や地域密着型のクラブチームの誕生、2019年の感動と興奮など、釜石は『ラグビーのまち』として輝かしい歴史を生み出してきました。しかし、その日々も全てが順風満帆だったわけではなく、いくつもの困難があったと思います。そのたびに『ラグビーでまちを盛り上げたい!』と立ち上がった皆さんの鉄の意志と尽力で紡がれてきたもの。それが『釜石ラグビー』だと思います。」
と熱いまなざしで語ります。
そんな竹中さんがこれからやりたいこととは。
「市民のみなさんから『釜石にラグビーがあってよかった』と言われ、地域の挑戦を支える希望の熱源として親しまれるようにしたいです。そのためにも、まずは自分自身が『釜石ラグビー』を学び、周囲の皆さんとこれを大切に磨き、次の世代へとパスをつないでいきたいです」
竹中さんの釜石での挑戦は、これからも続きます。