20代で接骨院開院、
家族で築くUターン生活
Uターン
鵜住居エリア
岩崎奨平さん
輝栄さん
Iwasaki Shoheii
市の補助制度を活用し
20代で起業を実現
整備が進む鵜住居のまちで目立つ三階建ての建物。そこが、鵜住居で生まれ育った岩崎奨平さんが29歳で開院した「接骨院いわさき」だ。「のんびり、何にもしばられず働けるのがいい」と自営業の魅力を語る奨平さん。柔道をやっていた奨平さんが子どものころ通っていた道場の先生も接骨院をやっていて、すごく身近な存在だったという。盛岡の高校へ進学、さらに東京の大学まで柔道を続け、大学卒業後、地元で整骨院を開業する意思を固め仙台で勉強。それから岩手に戻り、奥州市の接骨院で修行しながら資金を貯めた。「Uターンと起業、市の二つの補助金も使わせてもらったので、大変でしたけど助かりました」と奨平さんは語る。木がふんだんに使われた院内のデザインは、地元の工務店と相談しながら決めた。20代で起業するビジョンを描き実現させた奨平さんは、「大町のタウンポートのように、お店をやってみたい人が挑戦しやすい環境があるといいですね」と話す。補助金も使いやすくライバルの店が少ないから、釜石は夢が実現しやすいと、起業の可能性を感じている。
小さな娘さんは接骨院のアイドル
公的融資も上手に使い、目標通り20代で開院
新しい家族を迎え
公私ともにパワーアップ
「鵜住居の暮らしは海が近いので楽しい。コンビニでコーヒー買って根浜海岸でゆっくりします」と話す奨平さんはコーヒー好き。休日のカフェ巡りが家族の楽しみになっている。三陸道のインターチェンジが近くにあり、アクセスがいいため、県内は気軽にどこへでも行くそうだ。
パートナーの輝栄さん(北上市出身)と出会ったのは盛岡の高校時代。長い交際期間を経て結婚し、2022年1月に釜石で暮らし始めた。北上市での里帰り出産だったが、新型コロナ対策のため立ち合えなかったうえ、入院中は面会禁止。奨平さんがやっと子どもに会えたのは1週間後だった。「ちっちゃくてかわいかったですね」と奨平さんは、少し大きくなった娘さんを見つめた。産婦人科がないのが釜石の悩みだが、「市のまんまるサロンとか行ってます。釜石病院の産後ケアも充実していのでよく利用しています」と輝栄さんは積極的に子育て支援を楽しんでいた。自営業のため、輝栄さんと娘さんも日中接骨院の受付にいる。両親と患者さんの愛情を受けて、すくすくと「看板娘」は成長している。患者さんを家族で支え、家族としあわせに暮らす日々のトライの中心に、愛娘の笑顔があった。
県外で修行し、釜石に戻りオープンし間もなく1年
受付は妻の輝栄さん、その傍らには愛娘